成年後見制度の種類
成年後見制度とは、判断能力が不十分なために、財産侵害を受けたり、人間としての尊厳が損なわれたりすることがないように、法律面や生活面で支援する身近な仕組みです。
成年後見制度には、
(1)任意後見制度
(2)法定後見制度
があります。
(1)任意後見制度
将来、自分の判断能力が衰えたときにそなえて、あらかじめ支援者(任意後見人)を選んでおきます。将来の財産や身のまわりのことなどについて、「こうしてほしい」と、具体的な自分の希望を支援者に頼んでおくことができます。「任意」という意味は、「自分で決める」ということです。
万一のときに、「誰に」、「どんなことを頼むか」を「自分自身で決める」しくみなのです。任意後見人は複数でもかまいませんし、リーガルサポートなどの法人もなることができます。
(2)法定後見制度
すでに判断能力が衰えている方のために、家庭裁判所が適切な支援者を選ぶ制度です。
選ばれた支援者は、本人の希望を尊重しながら、財産管理や身上監護をします。
本人の判断能力の程度に応じて、次の3つのタイプにわけられます。
●補助/判断能力が不十分である
●保佐/判断能力が著しく不十分である
●後見/ほとんど判断することができない
この記事の執筆者
吉田研三司法書士事務所
代表
吉田研三
保有資格司法書士、家族信託専門士、相続アドバイザー認定会員、その他
専門分野相続・生前対策
経歴司法書士事務所を経営していた父(吉田雄三司法書士事務所)の病死をきっかけに司法書士を目指す。
司法書士試験に合格した翌年に、先代の吉田雄三司法書士事務所と同所にて吉田研三司法書士事務所開業。